心理教育

悩むサラリーマン

薬の特徴と飲み方の注意点

双極性障害では、薬物治療がよく行われるのですが、大切なのは薬を服用することだけではありません。心理教育も治療の1つです。心理教育とは、患者自らが双極性障害という病気をしっかり学習して理解することで、病気をコントロールすることができるようになる目的のものです。薬を使用するだけでも、症状が緩和されることがありますが、自分が病気ということを受け止めることが非常に重要なのです。そのため、心理教育は発症の初期に重要なものになります。双極性障害の詳細を理解していることで、自分の気分や症状を日々チェックすることができ、自分の状態を客観的に捉えることができるようになります。

リチウム以外にどんなものがあるのか

心理教育では、自分自身が病気を理解して、受け止めるというものでしたが、双極性障害を治療するためには、周りのサポートが重要になります。つまり、家族の理解を深めることも大切なのです。家族と患者が協力して、病気の治療を頑張ることを目的とすることを、家族療法と言います。双極性障害の症状が治まったから、治療薬はもう飲まない、という人は多いのですが、それでは再発する可能性もあります。再発防止するために、薬を継続して飲むためには患者だけではなく、家族との協力が必要不可欠なのです。強烈な躁状態やうつ状態というのは、患者だけではなく、家族にとっても負担になるものです。そのため、家族の場合でも、患者に対して嫌悪感やマイナスの感情を抱くこともあります。しかし、そのような感情は患者に伝わることがあり、それがストレスとなって症状が悪化することもあります。そのため、家族療法はとても重要な治療の1つなのです。

双極性障害の薬として古くから用いられているリチウムは気分安定薬として最も効果があるとされています。気分の異常な高まりを抑えますが、効果が表れるまでに1〜2週間かかることもあります。1日2回を規定量飲みますが、コーヒーや紅茶などカフェインの入ったものをたくさん飲むと効果が薄れるといわれています。また利尿剤や鎮痛剤と一緒に飲むと副作用が出やすくなります。手の震えなどが起きた場合にはリチウムの血中濃度を測定してもらって中毒を起こさないようにする必要があります。また食生活でも水分は十分に摂り、減塩や過剰なダイエットも要注意です。 双極性障害は遺伝による発生もありますが、環境も大きく影響しています。早期に受診して適切な薬を飲むことで鎮静化、再発防止ができます。

双極性障害の薬は、リチウムの他にカルバマゼピンやバルプロ酸があります。これらはてんかんに用いられていた薬ですが、双極性障害にも効果がみられるとして使われるようになりました。脳内の神経伝達物質に作用して躁状態を抑制する働きがあります。また双極性障害の躁状態とうつ状態を抑制し再発防止に効果のあるラモトリギンも有効な薬として併用されています。 うつ状態と躁状態の間のどちらでもない時に、もうよくなったとして薬を止めてしまうと再発するケースが多いといわれています。双極性障害の薬としてどれが効くかというのは個人差があり、実際に続けて飲んでいかないとわからないものです。定期的に採血検査をしながら続けていくことが一番の治療法でしょう。